悪魔ハンター桐嶋ローダVS八咫烏

「ろーだいありー」にて連載中の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」の外伝ブログです。

『歴史教科書をどうつくるか』(永原慶二著)

今日は、本家「ろーだいありー」の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」第七回目執筆までに参考にした本を一冊紹介しよう。

『歴史教科書をどうつくるか』(永原慶二著/岩波書店/2001年発売)という本で、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)批判も含まれている。

この本の98ページ目にも、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(以下『超力兵団』)の第拾話で見たことがあるような…、と感じるものがあって、驚愕したものである。そう、それだからこそ、このゲームに横たわる根本的な問題とは、「歴史認識問題」ではないのか…、と気付いたのだけど。

 

自由主義史観」…つまり「つくる会」の人が提唱する歴史観(またはそれに類する歴史観)を持つ歴史修正(改竄)主義者たちは、たいていお定まりの決まり文句として「戦後、米国が『日本の過去は悪かった、日本は戦争で悪いことばかりした』と一方的に日本人を洗脳した…、それが『自虐史観』(造語)で、これによって子どもたちは自信を無くしてしまった…」などと言うけど、むしろそれは逆で、日本のお偉方が「日本の過去を悪く書いてはいけない、他国への加害歴史をできるだけ書くな」と指示してきた…、というのが正しいのだろう(『歴史教科書をどうつくるか』にも、この辺りのことは書かれている)。私の母(1950年代前半生まれ)も、「日本が過去の戦争で悪いことをしたなんて、学校で教わったことは無かった」とよく言っていたのを思うと、やはりそうなのだろうと思う。

で、その「加害歴史を教わらなかった子どもたち」が、特別に「自信のある素晴らしい愛国日本人」(「つくる会」の人たちがよく「輝かしい日本の歴史だけ教えれば、国を愛する、自分に自信のある素晴らしい日本人に育つ」とか何とか言っているから)に育ったか、というと、必ずしもそうとは言えないわけで。

私が思うに、これまでの「日本の加害歴史を一切教えず、『日本は戦争で一方的に米国によって蹂躙(東京大空襲や原爆投下などによって)されてしまったかわいそうな国』だ」とする歴史観は「日本はかわいそうな国だ史観」とでも呼んだらいいんじゃないか。

だから、この『超力兵団』もまた、「日本はかわいそうな国だ史観」によって作られた、と思っている。

それと、もうひとつ思うが「もしかすると、この『超力兵団』にゴーサインを出した人も、日本の加害歴史は知らないか、『自由主義史観』のようなものが好きなのでは…」とつい勘繰ってしまうわけ。なぜかというと、「『ヤタガラス』なる、右翼団体を味方とするゲームを出すのを許可する」ということは、ヤタガラスのモデルである「国家神道」が、「日本が引き起こした戦争に果たした役割」を理解していないからではないか…、と思えるから。または、「右翼思想は歴史修正(改竄)主義に結びつきやすく、子どもたちには危険だ」ということを理解していないのか、あるいは「右翼思想と、自由主義史観は素晴らしい」と思っているとか…?

私だったら、まずこんなゲームを発売することは許可しないと思うけどね。ヤタガラスを倒す話ならいいとしても。

続きは、本家の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」第八回目ですることにしよう(更新日は未定)。

【参考文献】

・『歴史教科書をどうつくるか』(永原慶二著/岩波書店