『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』に登場する組織「超國家機関ヤタガラス」の「天皇観」は、天皇好きの右翼や、右派の歴史修正（改竄）主義者たちと同じように「明治天皇から昭和天皇までは、軍の大元帥ではあったが、戦争は好まない平和主義者だった」というものなのではないか、と考えている。
だが、ヤタガラスがそう思っていようとも、プレイヤーによって「天皇観」は異なることも考慮するべきであろう。私は、「天皇は平和主義者だった」とはあまり思えない（特に昭和天皇に関しては）。だから、その天皇を守護するヤタガラスは、「帝都の平和を護るもの」ではなく、「いずれ戦争を引き起こすもの」だとしか考えられないのである。「なぜ、そんな怖ろしい組織の味方をしなければならないのか。むしろ滅ぼすべきだ」、と怒りを覚えるプレイヤーも確実に居ることは、考慮していないのだろうか。考慮できないのであれば、このようなシナリオ・設定のゲームは作るべきではない。特に『メガテン』（「アマテラス」さえも実在するゲーム）であるのならば尚更。
