『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』の製作者の中には、いわゆる「日本軍好きのミリオタ」が居るのは確実だろう。そうでなければ、戦艦のボスやムービーなど入れようとは思わないだろうから。
それ自体は別にいいのだが、このゲームは『メガテン』であることを忘れてはならない。『メガテン』で「大日本帝国・日本軍好きのミリオタ」好みの設定や話を取り入れるのは、とても危険である。何故かと言うと、『メガテン』とは『古事記』が実話になってしまう世界である。古事記は、かつての日本では「天皇の神格化・天皇が行なう戦争の正当化」に利用されていた。それ故、『メガテン』と「大日本帝国・日本軍好きのミリオタ好みの設定」が結びついてしまうと、「日本が起こした戦争の正当化や、天皇の神格化は正しかったとアピールする狙いがあるゲームなのか」と思われてしまう可能性があるのだ。たとえそのような意図は無いとしても。
ミリオタが作るのであれば、『メガテン』シリーズではなく「いかにもミリオタしかやらないような新規タイトルのゲーム」にすべきだったのだ。