ネットなどでよく「このゲームのここがグロい」とか、「このゲームはトラウマゲーム」という話は見かけるが、私にとってはこの『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)がいちばん「グロくて(はじめから「グロテスクな表現が含まれます」と書いてあるが)、トラウマなゲーム」である。
『超力兵団』の戦闘シーンにおける流血描写は大してグロいとは思わないが(苦手だけど)、それよりも第拾話の、宗像変身ムービー(スクナヒコナ登場シーン)の方が、流血描写は伴わないにも関わらず「超キモくて、グロい」ものであり(本家「ろーだいありー」の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」第八回目でも触れたことがあるが)、私が今までやったゲームの中では最もグロテスクだと思う。だが、それ以上に第七話は別の意味でグロテスクだった(「天皇を救わなければ進めない」という話そのものが。これも詳しくは本家を参照)。そしてトラウマにもなっている。前も言ったと思うが、このゲームは強烈に惹かれる部分がある反面、「何か強烈に嫌なものを感じる」側面がある。
ちなみに余談だけど、私にとって「トラウマなゲーム(それほどグロくはないが)」がもうひとつあって、それはプレイステーションのアクションRPG『アランドラ』(ソニー・コンピュータエンタテインメント)である(これはいわゆる「鬱ゲー」と言ってよいと思う)。とにかくシナリオ上、人がよく死ぬ(多くは何者かに殺される。一度は救った人物さえも後で死ぬことがある)。それ故「この人物は、最後まで生きていてくれるのだろうか…?」という不安が生じる。常に何か嫌なものを感じるし、ゲーム自体もいくらか問題があるが(ゲームバランスなど)、しかし一部の登場人物には惹かれるものがある…、というのは『超力兵団』とも通じるのだった。