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これに関連してもう一つ書いておく。
『シャイニングフォース・神々の遺産』(セガのメガドライブゲーム。以下『神々の遺産』)には、「ルーン大陸(『神々の遺産』の舞台である架空の大陸)では、今から1000年前に邪悪な存在・ダークドラゴンが居たが、当時の人々の手で封じられた。だがダークドラゴンは、1000年後に再び復活すると言い残した」という伝説が存在している(オープニングデモを見ると分かる)。多分この世界の人たちは、そんな話は「単なる伝説・神話・おとぎ話」としか思っていないのだろうと考えられる(ごく一部の人たちを除いては…)。しかしゲームを進めると、「この伝説は真実であった」、と明かされていくわけである。
『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(以下『超力兵団』)の世界(架空の1931年の日本が舞台)においても、『古事記』の話(国生み、建国神話、天孫降臨など)は、多くの人々は「単なる神話・作り話」としか思っていないのだろう。史実だと、1931年当時の学校では「『古事記』に書いてあることは真実」で、「天皇は神である」と教えていたのだが、本気でそんなことを信じていた人がどれだけ居たのだろうか。
だが、『超力兵団』ではその『古事記』が現実になっているとしか考えられない(「ナガスネヒコ」などがボスとして登場することを考えれば…)。
しかし、『神々の遺産』のようなファンタジーゲームであれば「神話は真実だった」という物語でいいのだが、『超力兵団』のような「戦前日本を舞台としたゲーム」で「『古事記』は真実だった」という物語はやるべきではなかったと思う。なぜなら、制作者の意図がどうであれ「戦前日本が舞台のゲームで、『古事記』を真実にして、天皇に逆らったナガスネヒコなどを倒しに行く話を創るとは、天皇を神格化して戦争を美化するつもりなのか!」と思う人が必ず現れるからである。