昨日も書いたように、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(以下『超力兵団』)の最大の問題点は、「天皇崇拝の『超國家機関ヤタガラス』が味方であること」と、「第七話は『大正天皇を救わなければ進めない話』だということ」である。詳しくは本家「ろーだいありー」の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」シリーズを参照してもらうとして、今回は「そういうものが嫌なら、最初から見なければいい」というような、よくある意見についての私見を述べておきたい。
確かに「嫌なら見なければいい」というのは正しいとは思う。私だって、嫌いなテーマの作品は絶対に見たりしないのだから…。だが、『超力兵団』で問題なのは、「天皇崇拝団体が味方なのが嫌ならプレイしなければいい」という意見が通じないことだ。パッケージには「暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています」とあるので、「暴力やグロが嫌いだからプレイしない」という人が現れるのはいいことなのだ。しかし、「天皇崇拝団体が味方として登場します。天皇を救わないといけない話があります」とは書かれていないので、「天皇家・天皇制が嫌いな人」であっても、「別に暴力やグロは嫌いじゃないし、『メガテン』は好きだからプレイしてみよう」と思った場合はうっかり手を出してしまいかねない。そのあたりのことを、制作者はきちんと考えていないとしか思えない。
もちろん、今では「ヤタガラスのこと、第七話のこと」も、ネットで調べれば事前情報としてすぐに分かってしまうのだが、発売当時はそうもいかなかったのだから…。
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