今日は広島の「原爆の日」なのだ…。
…別に私は「赤旗」読者ではないし、共産党支持者でもないが(無論右派政党など一切支持はしないが、他方で左派もあまり信用していない。福島・原発関連については特に)、とりあえずこれを貼っておこう。
去年、長崎の「原爆の日」にちなんでこんな話をしていた。
kirishimaloda6915.hatenablog.com
「『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(以下『超力兵団』)では、(このゲーム上での)未来では、広島と長崎に原爆が落ちるだろう、と暗示させる描写があるが、そうなった責任は天皇と、天皇を守護する超國家機関ヤタガラス(以下「ヤタガラス」)にもある、といったことに触れないのはなぜだ」、などと書いた。
もう少し続けよう。いずれは本家「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」シリーズでも掘り下げたい。
『超力兵団』では、天皇崇拝の「ヤタガラス」(モデルは「国家神道」)が味方なのだが、それにも関わらず「天皇の戦争責任(ゲーム上では「大正天皇」しか出てこないが、いずれは昭和天皇も即位することになるだろう)、天皇を守護し続けてきたヤタガラスの戦争責任」については全くと言っていいほど触れようともしないのは(さらに植民地支配の責任などについても)、非常に問題だと私は思う。それに触れると、やはり右翼が怒るから嫌なのだろう。
一般的な「ファンタジーRPG」であれば(特に低年齢層向けの作品では)、必ずしもこういった難しい問題には触れなくても構わないと思うが(『タクティクスオウガ』はファンタジーS・RPGだが、そういった問題にもいくらか触れていたりする)、『超力兵団』は「架空の日本が舞台とはいえ、現実の近代日本に近い世界観を使ったゲーム」である以上、「天皇、ヤタガラス、そしてヤタガラス配下の主人公・ライドウ」も、将来起こるであろう戦争・空襲・原爆の責任を負わなければならない、という具体的な描写は必要だったと私は思う。特に若年層に対してはちゃんと教えないといけないだろう。このゲームをプレイしても、「なぜこのゲームの将来では、戦争が起こるのか、なぜ東京大空襲と原爆投下が起こるのか」といったことは理解出来ない。「将来、自然災害的なことに日本が巻き込まれる」程度にしか思えないのではないか。
以前も似たことは書いたが、日本で発売されるコンシューマ向けのRPGにおいて「戦前の大日本帝国」が舞台のものは非常に少なく(アルゼのPS2ソフト『シャドウハーツ2』は1915年の大日本帝国にも行けるらしいが…。しかも「ラスプーチン」まで出てくるので妙に『超力兵団』との共通点が多いようだ)、大半は「ファンタジー・現代日本・SF世界」が舞台だったりする。これは、「大日本帝国」が舞台だと「歴史認識問題とか、日本軍と天皇の戦争責任問題とか、近隣国や在日外国人への配慮などいろいろややこしくて、右翼や左翼を刺激する要素が多くなってしまう」ため、右翼・左翼からの抗議を避けるために無難な「ファンタジー世界が舞台」とする場合が多いのではないだろうか。「戦略ゲーム・戦争ゲーム」では大日本帝国が舞台のものは多いが、こういったものはマニアックな人しかプレイしないから別にいいのだろう(「戦争をゲームにすること自体けしからん」と考える人は居るが)。しかしRPGはライトユーザー人気も高く、人目に触れる機会が多いため、無難な世界観を選ぶことが多いのではないか。
こちらも参照。