昨日の記事。
kirishimaloda6915.hatenablog.com
『真・女神転生3ノクターン HDリマスター』(PS4、Nintendo Switch。以下『メガテン3リマスター』)にゲスト出演している、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)と続編の主人公・葛葉ライドウは、「韓国や中国向け輸出版では出演しない」(なお英語版ではそのままらしい)ことになった話について。理由は「大正ロマンものは韓国人・中国人が嫌うから」ということだが、その背景には「天皇が神だった頃の大日本帝国による植民地支配・ 侵略戦争」への怒りがあるのだけど(そもそもライドウは「天皇崇拝組織に仕える身」という設定もまたアジア圏では問題視されるのだろう)、しかしそれを認識出来ない日本人が多いようだ…(歴史修正(改竄)主義本の影響もあるのだろう)、といった話。
さらに書いておくが、「日本軍『慰安婦』制度」にしても、「皇軍」(日本軍の別名。「天皇の軍隊」の意味)が作った制度であり(利用者ももちろん「皇軍」の者)、「慰安婦」にされた女性は「天皇から下賜されたもの」などと言われたようだ。最初に「慰安所」を作ったのは海軍と言われている。それを考えると、『超力兵団』と続編において「天皇を崇め奉る組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)」に仕える身であるライドウは、「天皇崇拝組織の味方をしているということは、ゲーム上では後の話かも知れないが(なお『超力兵団』と続編は架空の1931年の日本が舞台)、日本軍『慰安婦』制度を作り、女性たちを騙して酷い目に遭わせた加害者の一人なのであろう」とも言われてしまうだろう。それを考えると、『メガテン3リマスター』のアジア版でライドウが出演を辞退するのは当然ではないか? 『超力兵団』と続編が日本以外のアジア圏ではリリースされないのも同じような理由であろう。
それから、『超力兵団』では「大正天皇」が出てくるが、ゲーム上では史実とは異なり「海軍のみの大元帥」となっているらしい(史実では陸海軍の大元帥)。本家「ろーだいありー」の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」シリーズでも書いたことがあるが、どうもこの設定には何か裏があると思う。私は「陸軍の戦争責任については、天皇とヤタガラスとは関係無い」ことにしたいからなのでは…、と思っている。しかし先ほども書いたように「慰安所を最初に作ったのは海軍」とすれば、たとえ天皇が海軍のみの大元帥であっても、「日本軍『慰安婦』制度の責任は天皇とヤタガラス、そしてライドウも負わなければならない」ことになる。
しかしながら、ネット右翼や右翼連中はだいぶ以前から「日本軍『慰安婦』女性はただの商売女、日本軍は慰安所に関わっていない、だから日本軍にも天皇にも日本軍『慰安婦』問題の責任は無い」などと歴史修正(改竄)を繰り返しているわけで、こういった本も多く出ているのは本当に憂うべきことだ…。それで「韓国人や中国人の言ってることの方が間違っている」と思い込む人も増えるわけだ。
さらにこれは日本人だけの問題ではなく、韓国人でも「ニューライト」(新右翼)と呼ばれる層が一部居て、日本の右翼やネット右翼と同じようなことを言っていたりするようだ。例えば『帝国の慰安婦』と『和解のために』を書いた「朴裕河」(ぱくゆは)氏などもそうなのだろう。『帝国の慰安婦』と『和解のために』は本家「ろーだいありー」でもレビューしたが、問題の多い本なのに右派・リベラル派両方に受けてしまうのはなぜなのか…。特に『帝国の慰安婦』の方は右派・左派問わず称賛されやすいらしい(無論、批判も多いが)。
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