つい最近、(あまり良くない意味で)気になるゲームが二つも発表されていた。『メガテン』とは関係無いのだが…。
「ゲーム総合情報サイトGamer」の記事より。
もう一つがこれ。同じく「ゲーム総合情報サイトGamer」の記事より。
ディライトワークスの「日本、奪還。」なるスマホRPGプロジェクト(正式タイトル未定)だが…、 「日本、奪還」って何を奪還するのだろう? 「日本の領土」とかじゃないといいけど…。公式サイトを見ると「日本を取り戻す」(何を取り戻すのかは不明だが…。「強い日本」とかではないといいが…。自民党は「日本を、取り戻す」とか言っていたような…)とか、「日本は美しい」(安倍晋三氏の本で『美しい国へ』というのがあったが…)みたいな感じの、やたらと日本を強調する言葉が並んでいるが、どうも気になって仕方がない。断片的な情報で決めつけるつもりは無いが、「やたらと『日本』を強調しているということは、まさか愛国心がテーマで『美しい日本を愛するのは素晴らしい』と伝えるゲームなのだろうか? はたまたテレビや本でよく見かける『日本礼賛(日本スゴイ)』をテーマにしたゲームなのか?」という、嫌な予感がするのだった。ヒロインの一人は『サクラ大戦』のようだとも思ったが…。
もう一つ、セガのスマホゲームプロジェクト「B.L.A.C.K.」も、「日本のために歌う、戦う」といったキーワードがどうも気になる。なぜどちらも妙に「日本」を強調しているのだ? 「日本のために戦う」とは、どうしても大日本帝国時代に素晴らしいとされた価値観「御国のために、天皇のために、国体を護るために戦う」を思わせてしまう。キャラクターの衣装もミリタリーテイストだし…。このゲームはセガ製で、音楽が田中公平氏なので、やはり『サクラ大戦』をイメージしたのか? 果たしてこのゲームが「若者に日本の素晴らしさ・美しさを伝えようとしているゲーム」なのかどうかは謎だが(イメージだけで決めつける気は無いが…)、ビジュアルイメージやキーワードを見ると、どうも何か引っかかるものがある。
両方とも、良くない意味でだが注目に値する。「今時の若いゲーマーは、本当にこの二タイトルのようなやたらと『日本』を強調したゲーム(「愛国」ゲーム?)を好むのか? 製作者もそういった近年の日本礼賛ブームを好ましいと思っているのか?」ということを知るためには…。二本ともいずれ「本当はどんなゲームなのか」が明らかになるだろうが、その実態は何なのだろう…。
ほら、こういうのが出てくる世の中だから、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2)は復活して欲しくないんだよ…。ライドウは好きだけど…。こちらは先ほどの二本よりももっと「日本」を強調した危うい作品なのだ。何しろ「大日本帝国を舞台として、天皇を守護する組織に仕える主人公が、天皇と国体を護るために天皇にまつろわぬ者どもを倒していく」のだから…。しかも、悪魔も神々も実在する『メガテン』だから、天皇も本当に神ということになってしまうのだ。これが、歴史修正(改竄)主義(これは一般層にも蔓延しているようだ)・ネット右翼思想・右翼本・ヘイト本・愛国本・日本スゴイ・嫌韓・嫌中・ヘイトスピーチが蔓延る今の世の中に相応しい作品だと思うか? 私は決して思わない。だからこそ、たとえライドウも出演している『真・女神転生3ノクターン HDリマスター』(PS4、Nintendo Switch)が売れたとしても、『ライドウ』シリーズだけは封印して欲しいと願っている。アトラスや親会社のセガが、日本の現状(右傾化)を理解し、青少年の健全育成を優先的に考えてくれることを祈るだけだ…。しかし先ほどの「B.L.A.C.K.」はセガ製だから、何だか不安だ…。悪ノリして『ライドウ』も、「日本や愛国を強調して再び出そう」…なんて思ったりしなければいいが!
「愛国」そのものが悪いとは思っていないが、しかし今の時代にやたらと「日本」を強調したり、「日本を取り戻したい」、「日本は美しく素晴らしい国」、「日本のために戦いに行く」といったキーワードを使うと、どうしても「自称愛国者のネット右翼化した若いゲーマー」を惹きつけやすくなってしまうから、危ういものだと私は思っている。ネット右翼は「嫌韓・嫌中・歴史修正(改竄)主義」思想を持っているため、既にネット右翼化しているゲーマーがやたらと「日本は素晴らしい」を強調した作品に触れると、それらの思想を助長するかも知れない…、と心配になるのだった。
ところで、安倍晋三氏は首相を辞めるそうだが、しかし自民党が支配している限り何も変わることは無いだろう。彼が辞めたところで、歴史修正(改竄)主義が無くなる訳でも無いし…。
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