某家電量販店で、『真・女神転生3ノクターン HDリマスター』(PS4、Nintendo Switch。以下『メガテン3リマスター』)のプロモーションビデオが流れていたが、一瞬だけライドウも出ている…。まあ今のところ、これを買おうとは思っていないのだが、ライドウが出てくるシーンでは思わずときめいてしまったのも事実…。
だが『メガテン3リマスター』の発売日が近づくと、「ある不安」も増すのだった。そう、「これが売れると、『ライドウ』シリーズまで復活させようとするのでは…」という不安が。ライドウのファンなのに、なぜこのシリーズを復活させて欲しくないのかは、最近の記事を参照してもらいたいが、簡単に言うと『ライドウ』シリーズの基本設定には非常に問題があるから。その設定とは「天皇を守護し崇め奉っているとしか思えない組織・超國家機関ヤタガラス(以下ヤタガラス)が味方であり、そのヤタガラスの命令で大日本帝国を救う」というものだ。さらに『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』(プレイステーション2。以下『超力兵団』)では、「大正天皇を救わなければクリア出来ない」シナリオがあることも大問題だ。このような内容では「右翼向けのゲーム」と呼ばれても不思議ではないだろう(天皇嫌いの人や左翼の怒りを買うことは間違いない…)。
…生まれてからずっと、天皇制について何の疑問も抱かなかったような人たちは、「天皇崇拝組織が味方であることのどこが問題なのか?」と思うだろうが、「そもそも天皇制とは何か」ということを正しく知って欲しい。簡単に言えば天皇制とは「天皇と皇族は特別な身分、それ以外は平民」とする身分差別制度だ。それを崇め奉るとはどういう意味があるのか、良く考えてみるがいい。
そして今の日本は、「歴史修正(改竄)主義・ネット右翼思想・愛国思想・嫌韓・嫌中・排外思想・ヘイトスピーチ・日本スゴイ(言い換えると「日本だけがスゴイ、他国は劣っている」とする思想)」などが蔓延する(しかも一般層・オタク層にも侵出している…)「実に嫌な空気」が漂っている。こういう時代においては、右翼とネット右翼が喜びそうな設定の『ライドウ』シリーズ…、特に『超力兵団』は、「今の時代の空気に合っている」のだろうが、だからこそ逆に復活させてはいけないのだと思う。今の時代の空気が「右傾化している」からといって、「右翼ばかりが喜ぶゲーム」を出してしまったら、青少年にどんな影響があるのかを考えてみて欲しい。しかも今は「歴史修正(改竄)主義本・嫌韓・嫌中本」などがたくさん書店に並んでいるような時代だ…。
以前の記事で…。
kirishimaloda6915.hatenablog.com
『メガテン』とは関係無いが、「日本奪還」だの「日本のために戦う」だのと言ったキーワードが出てくるスマホゲームが二本も発表されていた話をしたが、やはり今の時代は「日本礼賛・日本スゴイ」がもてはやされる風潮だから、このようなキーワードを使ったゲームが出てくるのだろう…、と私は考えている。
「時代に合ったものを出すこと」自体はいいが、時代に合うからといっても「明らかに青少年の健全育成精神には反する」ものは出してはいけないだろう。まあ、「ネット右翼によるヘイトスピーチ」が一部で流行ったからと言って、「韓国人にヘイトスピーチをするゲームを出そう」なんてことは、少なくとも家庭用ゲームでは倫理規定により絶対に不可能であるのだが…。
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