現代ビジネスより。
特高警察(特高)は端的に言えば「主に無政府主義者や反天皇制の市民を弾圧して捕らえ、拷問したりする警察」のことで、明治時代からあったようだが戦後は廃止された。小林多喜二も特高の拷問によって殺害されてしまった。
無論、特高は1931年の架空の日本が舞台である『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の世界でも存在しただろうけど、その存在は意図的に隠されているとしか思えない。前も書いたが主人公のライドウは「体制側の人間」…、すなわち「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)なる「天皇と日本を守護する組織」の配下だから、実質的には「特高側の人間」だってことだよ。それがバレるとマズいからあえて「特高の存在は隠している」のかも知れない。
特高のことを学ぶと大抵の人は「特高は反天皇制の人や無政府主義者を取り締まる、思想弾圧の拷問組織だ! 酷すぎる!」と思うだろうが(天皇崇拝の右翼は別かも知れないけど)、これは裏を返すと「ヤタガラス配下のライドウがやっていることも、特高みたいで酷い!」となるんだが…。だってゲーム上、「ヤタガラスの命令で『天皇に逆らい国家を転覆させようとする国津神たち』を倒す」のは、「特高が反天皇制の人間を捕まえて拷問して殺す」のと実質的には同じことじゃん? 特に第七話なんてモロにそういう話じゃないか…。「大正天皇に呪いをかけた国津神を倒す」なんて、まさに「特高が『天皇に危害を加えようとした者』を捕まえて拷問して死に至らしめる」のと変わらない…。あまり物事を深く考えない人には分かりづらいだろうが。
さすがに「ライドウがヤタガラスの命令で『無政府主義者・反天皇制で帝都崩壊を目論む輩』を倒すのが目的のゲーム」とはっきり分かってしまうようなものは作りづらいだろう。例えば「特高と同じように街をパトロールして、天皇制廃止を目指す無政府主義者を取り締まるゲーム」とか。そういうコンセプトのものは左翼系の人から抗議されるから。それに「日本に反逆する」のは無政府主義者・反天皇制の日本人のみならず当時日本が植民地にしていた「韓国・台湾」の人も含まれるわけで(当時は在日韓国人も日本に多く住んでいた)、韓国人などから「我々の祖先を取り締まるのが目的のゲームとは何事だ!」と言われかねないし。
それで「帝都破壊を目論むのは、ヤタガラスと天皇に逆らう国津神だった」とか、「軍人・宗像が黒幕と思われたが、その中身は国津神・スクナヒコナである」という展開にしたと思われる。でも、いくら「人間」を「国津神」に置き換えたところで、このゲームは「国家権側に立つ人間が無政府主義者や反天皇制の者を倒す」のがコンセプトの「右翼ゲーム(笑)」であることに変わりは無いよ?
あとついでにこれも貼っておこう。
新キャラクターや店舗特典を公開!『真・女神転生V』が公式サイト・購入ガイドを更新 - 週刊アスキー
- [メガテン]
- [アトラス]
- [Nintendo Switch]
だからあれはライドウじゃないんだろ!? そもそも中韓にも出すゲームで天皇と大日本帝国を護るライドウは出せないから…。『ライドウ』シリーズ復活には反対する。
2021/08/23 10:21
十一月発売予定の『真・女神転生V』(Nintendo Switch)に出てくるライドウに似た人物は、私は軍人かと思っていたのだが一部の情報によるとどうもあれは「警察官」で、しかも「神奈川県警の者」ではないかと言われているらしい。なぜ神奈川県警なのかは謎だが、もしそうだとするとやはり実質的には十四代目ライドウと同じく国家権力側…、時代こそ違えど特高に近い存在なのか…? 天皇を護る人間でなければいいが…。まあ、そういうキャラクターは中韓向けには出せないから…。