今週のお題「爆発」
今回の記事は…、感情の赴くままに書いたので、長くて読みにくいものになっているが、お付き合いくだされば幸い。
たまたま今やってる「お題」がこれだったので、ちょうどいいタイミングなので書いておこうと思って。
私は『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)の主人公・ライドウのことは好きだけど、ゲームに出てくる味方組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)と、ライドウの所属する家系「葛葉一族」のことはひどく嫌っている。その理由について語りたい。
前も言ったけど、ライドウには「幼い頃より人里離れた『葛葉の里』で、デビルサマナーになるための過酷な修行を積んできた」という設定があるが、これ自体が実に気持ちが悪い。というか怒りすら感じる。子どもに死を覚悟するような過酷な修行ばかりさせるなんて、どう考えても児童虐待だろう? そんな孤独で特殊な環境で育った子がまともに育つとは思えない。「葛葉の使命は人を守ること」だとされるが、異様な環境で孤独に育った人間が人を守れると思うか? むしろ人を憎み傷つけるようになるだろう? もうこの設定自体が矛盾だらけじゃないか…。だから私は「ライドウは愛情に飢えた被虐待児である」と考えている。
こちらも参照。
kirishimaloda6915.hatenablog.com
そしてさらに、ライドウの味方をしている天皇と国体守護組織・ヤタガラスに対する怒りもある。一番の理由は、何度でも言うがやはり第七話で「大正天皇としか思えない重要人物を命がけで救え」とヤタガラスに命じられる話が実に気持ちが悪いからだ。
この話を見れば分かるが、どう考えてもヤタガラスは国民(臣民)を守護する組織では無い。あくまで彼らが護りたいのは「誇り高き天皇制国家(国体)」と「現人神たる天皇」だけであり、そのためなら「臣民の命は犠牲にしてもいい」と考えているのだろう? そうでなければ、ライドウに「天皇を救うためにお前が命を懸けろ」と命じるわけが無いのだ。
何度も言うけどさ、ヤタガラスは「日本を霊的な力で守護する組織」だと言われているが、ヤタガラスの設定は矛盾しているんだよね…。だって、「1931年という時代で大正天皇を守護する」のは、どういう意味があるか考えてみるといい。当時の天皇は政治能力があり、皇軍(日本軍)軍の大元帥だった(ゲーム上では海軍のみだが史実では陸海軍の大元帥)。そして当時の日本は「八紘一宇*1の名の下に」アジアを侵略し支配する野望を持っていたのだ(この頃の日本は台湾と韓国を統治している)。
つまり、天皇と国体を守護しているヤタガラスはその野望に加担しているってこと。ライドウもヤタガラスの共犯者だ。そしてその「日本を護っている」はずの天皇守護組織・ヤタガラスのせいで、日本は戦争によって一度滅びるんだよ(しかもアメリカにだけ負けたのでは無く、日本の支配に反発するアジアの抗日勢力にも負けたのだ)。それを考えれば、ヤタガラスの設定はおかしいと分かるのでは? ラストダンジョン「アカラナ回廊」でのイベントを見れば、もうこの運命は変えられないと分かるだろう。最終話でラスボス・伽耶に憑きし者が「私を討てばむしろ帝都破壊は免れないだろう」といったことを言うが、これはまさにヤタガラスのせいで戦争が起こり日本が一度崩壊することを暗示しているのだ。「ライドウがヤタガラスと天皇制を滅ぼして戦争を防いだ」場合はまた違う未来があるだろうが、このゲームはマルチエンディングじゃないし…。
本家「ろーだいありー」の「『超國家機関ヤタガラス』はなぜ怖ろしいのか?」シリーズでも書いたが、私はライドウに関して独自論があって、「彼は帝都と日本を守護しているようだが、実は帝都と日本とヤタガラスを自らの手を汚さずに破壊する存在だった。そして預言者でもある。ヤタガラスに所属したのは、ヤタガラスを内側から滅ぼすため。ライドウには、ヤタガラスを存続させておけばいずれ戦争になって日本は一度滅び、GHQによりヤタガラスも解体される未来が見えているから、ヤタガラスに従うフリだけしてヤタガラスを存続させているのだ」というものだ。信じるか信じないかはあなた次第です(笑)!
さらにもう一つ付け加えると、ライドウは「自分を虐待してきた葛葉一族も恨んでいる」、という独自論も持っている。だから彼自身がいつか葛葉一族を滅ぼし、ライドウと名乗ることも止めてしまうのだと私は考えている。そのため、このゲームの未来である『真・女神転生デビルサマナー』(セガサターン他)の時代にはもう葛葉と名乗るのは「葛葉キョウジ」しか居なくなってしまったのでは? キョウジの一族だけ滅ぼされずに密かに残っていた…、と。
…ああ、こうやって書いているとまた葛葉とヤタガラスへの怒りが爆発しそうになる…。そう、今回このお題に挑戦したのはこれが書きたかったからだ! 私はライドウのことが大好きだからこそ、彼を苦しめているヤタガラスも、彼を虐待してきた葛葉一族も批判したかったのだ!
こんな時、私は音楽を聴くことで浄化している。私が特に好きなバンドは「人間椅子」、「犬神サアカス團(旧・犬神サーカス団)」、「SEX MACHINEGUNS」、「筋肉少女帯」の四つである。
怒りが爆発しそうな時は、この四つの中では特に過激な「犬神サアカス團」(インディーズのヴィジュアル系アングラバンド)の曲を選ぶことが多い。特に好きな歌から引用しよう。『泥』(ミニアルバム『不確定性原理の悪夢』収録)より。
どろり溢れる 泥の情念
もがけ苦しめ 溺れてしまえ
怨み燃やす時が訪れた
叫びよ届け
怨み燃やす時が訪れた
絶望に突き落とせ
…全部引用しなかったのは結構ヤバい歌だから(笑)。ここだけ見ても十分過激だけど…。歌詞はヤバいが曲自体は実にまっとうなヘヴィメタルなので、気になったらどうぞ。ヤタガラスと葛葉への怒りの叫びよ、届け!
ところで昨日書いたこの記事、あっという間にこのブログの「人気記事二位」にまで躍り出たのだが、どういうことだろう。やはり『ライブ・ア・ライブ』(スーパーファミコン。スクウェア[現スクウェア・エニックス])のことと、コロナとYouTubeのことで渦中の人・小林よしのりのことを書いていたからか?
kirishimaloda6915.hatenablog.com
*1:天皇家を頂点として世界を一つの家にする、という思想