悪魔ハンター桐嶋ローダVS八咫烏

PS2ソフト『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団』と続編及び『葛葉ライドウ』シリーズの復活を阻止したいと思うメガテニストが書くブログ。ただしライドウは尊いと思っているよ?

このゲームにおける「ヤタガラス批判」はあまりにも弱すぎるので、製作者の意図とは無関係に「変なメッセージを受け取る人が確実に出てくる」のが問題なんだよ…

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(※画像は筆者の『すみっコぐらし』や『リラックマ』ぬいぐるみコレクションなど。イメージです)

『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2)で、主人公・ライドウの味方をしている組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)の問題点については何度も書いてきたけど、要するにあれは「日本と大正天皇(天皇とは呼ばれなくても間違いなく天皇である)を霊的な力で陰で守護する組織」である。しかし、「1931年という時代(ゲームの舞台。元号は架空の「大正20年」)で、大正天皇(日本軍の大元帥。当時は「現人神」とされた)と、侵略国家・大日本帝国を守護するのは、日本のアジア侵略と植民地支配を正当化し、さらに『天皇制の持つ差別性』をも肯定することになってしまうのだから、そのような組織を好意的に描くのは問題である」と私は繰り返し主張してきた。

製作者としても、「ヤタガラスは実は良くない組織だ」ということを描きたかったのであろうと思える痕跡はある。敵キャラの「宗像」「伽耶に憑きし者」がヤタガラスを批判しているのがその証拠だ。ただし、ゲームの展開上結局は「ヤタガラス批判者」を全て倒してしまうわけだから、どうしても「ヤタガラス批判」は弱くなってしまう。

ゲーム上でのヤタガラス批判が弱すぎるので、製作者の意図とは無関係に、このゲームをプレイした後「天皇は神聖な存在だから、天皇と日本を守護するヤタガラスとライドウは素晴らしい。このままヤタガラスが存続すれば日本は安泰だ、やはり日本は天皇に導かれるのが正しいのだ」という、右翼が喜びそうなメッセージを受け取ってしまう者は確実に現れるだろう(既にそうなった人は居るに違いない)。それは問題である。

本当に「ヤタガラスを批判的に描く」つもりだったのならば、やはり「ヤタガラスと対立して滅ぼす話」でないとダメなんだよ。それが出来ないのであれば『ライドウ(Raidou)』シリーズは封印しておくべきだ。アトラスには「日本と天皇守護のヤタガラスを滅ぼすゲーム」なんてどうせ作れないのだろうし(右翼から襲撃される恐れがあるから)。