昨日の記事。
kirishimaloda6915.hatenablog.com
この中で、スーパーファミコンの名作シミュレーションRPG『タクティクスオウガ』(クエスト)の二周目(ニンテンドー3DS配信版)を始めて、主人公は『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の主人公と同じ「ライドウ」(デフォルト名は「デニム」)にして、汎用ユニットとして「ラスプーチン」という名前の男の兵士を作った話をした。
さらにこの話を続けると、「なるみ」(男)、「タエ」(女)、「かや」(女)という汎用ユニットも作った。前も書いたように本当は「鳴海」、「タヱ」、「伽耶」にしたかったが、収録されていない文字だったので仕方なくこうなっている。
『タクティクスオウガ』のストーリーは「ユーゴスラビア紛争」などの実際にあった民族紛争が元ネタだと言われている。だが『タクティクスオウガ』の舞台はRPGにはよくある中世ファンタジー風の世界であり、「架空の国での架空の民族同士の対立」といった話になっているのはなぜか。これは、製作者としては「実際にあった民族紛争を元にしたゲームを作ってみたかった」という思いはあったのかも知れないが、そうすると内容によっては「民族差別と紛争を正当化している」と言われる可能性があったため、それを避けるために「架空の世界を舞台にして、架空の民族同士の対立を描くゲームにした」可能性はある。
『超力兵団(Soulless Army)』の場合は、戦前の大日本帝国を舞台としており、一応「架空の日本」(元号が「大正20年」となっている点などが史実と異なる)と言っているが、いくら「これはフィクションです」と注意書きをしてもやはり「大日本帝国は実在した国家であり、さらにアジア侵略を繰り返し、日本人以外のアジア人に対する民族差別をしていた国であった」事実は動かせない。
『タクティクスオウガ』は実にシビアでグロテスクなシナリオのゲームではあるが、ユーゴスラビア紛争などを元ネタとしていても実在の民族や国、実際に起きた紛争は出てこないため、「実際にある民族差別を正当化したり、紛争を正当化するゲームじゃない」と思えるのである程度は安心してプレイ出来る。だが『超力兵団(Soulless Army)』は実在した国家、実在する民族(日本人)が出てくるため、これを最後までプレイした時に感じる「これは大正天皇と日本守護組織・超國家機関ヤタガラスを味方にして、天皇にまつろわぬ者を倒して日本を救うゲームだったとは…。日本がやった『聖戦』(天皇の戦争)や、八紘一宇*1の名の下に行われた植民地支配を美化・正当化するために作ったものなのか?」という疑念が晴れることは無いので、安心してプレイすることは出来ないのだ…。
*1:簡単に言うと「天皇を父とし、全ての国民を子どもとして、世界を一つの家にする」という思想