しばらく前からスーパーファミコンの『タクティクスオウガ』(クエスト。ニンテンドー3DS配信版)二周目の話ばかりしているが、今のところロウルートChapter-2の序盤である。Chapter-2の序盤で「アロセール」(アーチャー)という女戦士と戦うシーンがあるが、ここがかなり厄介でなかなかクリア出来ない…。
アロセールはChapter-1で発生した、主人公・デニムも関与した(ロウルートに進む場合)「ウォルスタ人(架空の人種、被差別属性)虐殺事件」の生き残りだ。デニムが虐殺に関わっていることを知って暗殺しようと襲ってくるのだが、戦闘中に彼女が言うセリフに注目したい。
彼女は虐殺に関与したデニムを責めるのだが、その中で「自分の犯した罪を正当化するつもりか? お前がやったことはバクラムやガルガスタンが行ってきたことと何ら違いが無い」、「今、我々に必要なのは貴族による支配では無い。民が自分たちで未来を決めることが出来る社会だ」、「お前のような、人としての誇りを捨て、貴族にへつらう犬に生きる資格などあるものか」といったセリフがある。バクラム、ガルガスタンとはウォルスタ人を差別・支配する架空の人種である。
このセリフは、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)に出てくる敵ボスのセリフとも重なるものがある。天皇と日本守護組織「超國家機関ヤタガラス」(以下ヤタガラス)に仕える主人公・ライドウは、かつて天津神に追放された「天皇にまつろわぬ神」を倒していくのだが、第七話のボス・ヒトコトヌシは敗れた際に「カラスに飼われた犬如きが!」と言い残し、宗像やスクナヒコナは「天津の神々に、多くの者が討伐されていったという歴史があるのだ」、「ヤツらの末裔である事…、産まれ落ちた事が罪なのだ!」などと言うのだが、これはアロセールのセリフと似たものを感じる。
つまり、アロセールのセリフを『超力兵団(Soulless Army)』の敵たちに言わせるとこんな感じになるだろう、ってこと。
「日本人の祖先・天津神*1が犯した罪を正当化するつもりか? ライドウのやったことは天津神が我々に対して行ったことと何ら違いは無い!」
「日本人に必要なのは、天皇やヤタガラスによる支配では無い。日本人が自分たちで未来を決められる日本だ」
「お前のような、天皇とヤタガラスに媚びへつらう犬に生きる資格などあるものか!」
…やはり『タクティクスオウガ』は、どんなに生々しいセリフが出てきても、あくまで架空の世界の話だから安心出来るが、『超力兵団(Soulless Army)』の舞台はかつて存在した「大日本帝国」だからなぁ…。『タクティクスオウガ』よりも生々しすぎる…。
*1:ゲーム上では大和の民は「天津の子孫」とされている