何度も書いてるんだけどさ、『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(プレイステーション2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の時代背景的には(1931年の日本。元号は架空の「大正20年」)「日本は台湾と韓国を植民地支配していた」わけだけど、製作者はこの時代の韓国人(朝鮮人)、台湾人の思いを少しでも想像したことがあるのか、と思う。日本の侵略と支配で、どれだけ韓国人・台湾人が苦しめられたのか、想像力を働かせれば少しは分かるはずなのに…(ネトウヨは「日本は植民地支配でいいことをした」と言いたがるが、それは嘘だから)。
これも何度も言うが、植民地支配は「大東亜共栄圏(日本がアジアを支配すること)のため」と「八紘一宇(天皇を父として「アジアを一つの家」にすること)のため」に行われたものなので、天皇を守護する「超國家機関ヤタガラス」を味方にするのはそれを正当化するメッセージだと受け止められても仕方がないわけよ。特に第七話なんて「呪われた大正天皇を救う」話なので、「天皇の神聖性(フィクションだが)を正当化している」としか思えないだろう? 「天皇の名の下に、当時の日本に支配されていた韓国人や台湾人の辛い思いを理解していない」とされても文句は言えないと思うよ…。
さらに今の時代となると、「かつての日本に植民地支配された国の人たちは、みんな日本に感謝しているんだ」などというネトウヨ的歴史観が蔓延しているので、ますます「戦前・戦中の日本に支配されていた国の人々の思いを想像する」ことが出来ない日本人が増えたのだろうと思える。そんな時代に『超力兵団(Soulless Army)』のような作品は相応しく無いだろう?
それと関係無いけど、4Gamerに気になる記事があった。
PS2のカタログ本が出るって…、もうそんな時代になってしまったか…。この手のレトロゲーム本って間違いも多いらしく、必ずしも好評ではないそうだが、それでも下巻には『超力兵団(Soulless Army)』と続編も載っているのだろうなぁ…、と思うと下巻だけでもいいから欲しくなってしまう(笑)。下巻は来年発売だけど…。