『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(PS2。以下『超力兵団(Soulless Army)』)の三周目だが、まだ第伍話の途中である。霞台に来たところまで。それにしてもこのゲーム、一応「探偵もの」なのだろうが、実際は単なるお使いRPGとしか思えないのは残念だ。『シャイニングフォース・神々の遺産』(セガ。メガドライブ)の第二章で「行方不明の子どもを捜す」イベントの方が余程「探偵もの」っぽく感じた。
他に不満なのは妙に敵とのエンカウント率が高いのと、「ツチグモ」などの大型の悪魔が複数出現すると画面が見づらくなってしまうことだ。大型悪魔を複数出現させる必然性は感じないのだが…。
今回のテーマは「元号の強調」について。
このゲームは架空の元号「大正20年」(史実では昭和6年)が使われているが、霞台で聞ける話では「明治」という単語が出て来たので、前の元号は明治だったのは史実と変わっていないようだ。そしてラストダンジョンでは次の元号は「昭和」ということも仄めかされている。
『超力兵団(Soulless Army)』で鳴海が「この大正という時代…」などと言うことがあるが、史実を知っている者としては「いや、昭和だろ!」(笑)と突っ込みたくもなるが…。他にも「大正」を強調するシーンはいくつかある。しかし反天皇制の人は天皇制と関わる元号というものを嫌う場合も多いので、元号をやたらと強調するのは止めて欲しいと思う。製作者は元号というものが存在することに何の疑問も持っていないのだろう。でも反天皇制の人は違うんで…。私は元号自体、廃止して構わないと思う。
天皇制と関わる「元号」を強調している時点で、この作品は「天皇賛美の右翼(笑)ゲーム」と言ってしまって差し支え無かろう。まあそれ以前に、「軍の大元帥たる天皇を救い、侵略国家だった大日本帝国の首都を護る」コンセプト自体が右翼向けなんだけど。