こんなお題が来ていたので、書いてみるか。
大正ロマンを取り入れたゲーム『デビルサマナー葛葉ライドウ対超力兵団(Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs.the Soulless Army)』(PS2)は、実はSFゲームである。ラスボスが巨大ロボットなのは、明らかに古今東西のロボットアニメの影響下にあるし、ロケットまで登場する…。セガの『シャイニングフォース・神々の遺産』(メガドライブ)で、ファンタジーものでありながら後半はSFっぽくなるのと似ている。
ただし、私の感覚ではSF要素よりも「『天皇が古来より日本を護っている』という『天皇ファンタジー』を取り込んでいる」ところがどうも気になってしまう。
何度でも言うが、かつての日本にはその「天皇ファンタジー」を信じた人々が住んでいて、その人たちが勝手に隣国を荒らした(「八紘一宇」を掲げて)のだ。その過去を思うと、たとえゲームだろうと何だろうとその「天皇ファンタジー」を肯定するかのようなシナリオを組み込んでしまうことは大問題である。「こんなゲームを出すなんて、日本は戦争と植民地支配の反省をしていないのか」と見られても不思議では無いのよ。
ライドウシリーズの復活を望まないのも、天皇ファンタジーがゲームの根底にあることが原因である。反天皇制の人間としてはね。